1999年 第24回宮下靖子バレエ団クリスマス公演 「白鳥の湖」 (3)

【白鳥の湖 ストーリー】

Story of Swan Lake

〜プロローグ〜
ある日、森にやって来た美しい娘オデットは、悪魔ロットバルトに呪いをかけられ白鳥の姿に変えられてしまいます。この呪いを解くことが出来るのは、初めての愛の誓いをオデットに捧げられる人だけなのです。

美しい娘オデット:原美香

●第1幕
 お城の庭では、王子の舞踏会の準備に多くの友人が集まっています。明日は王子の成人式。舞踏会に招待した娘の中から婚約者を選ばなければなりません。そこへ王妃がやって来て、成人のお祝いに『弓』を贈ります。しかし、結婚する意志のない王子は、そのプレゼントをもって友人と狩に出かけてしまいます。
 やがて夕暮れ、森の中で友人が先に行ってしまったその時、ロットバルトが現れ王子を湖に導いてゆきます。

お城の庭で、友人と楽しく過ごす王子:大寺賢二
王妃(伊東由加)が成人のお祝いに『弓』をプレゼントする。

●第2幕
 一人になった王子は、湖畔で一羽の白鳥を見つけ弓で撃とうとしました。すると、その白鳥が人間の娘の姿に変身したのです。
 王子は、あまりの美しさに弓をおろし身の上話を聞きます。娘はオデットと言い、悪魔に魔法をかけられて白鳥に変身させられ、夜の間だけ人間の姿にもどることが許されている哀れな立場にあり、自分を心から愛してくれる青年が現れるまで永遠に続くのだと話しました。
 オデットの清らかな美しさに魅せられた王子は、自分こそその呪いを解くことが出来ると愛を誓うのです。オデットも心魅かれるのですが、舞踏会で婚約者を選ばなければならないことは知っています。すると王子は、オデットがやってくるまでは、決してだれも選ばないと約束します。しかし、オデットは白鳥の姿、舞踏会には出られないのです。
 そのとき、ロットバルトがオデットを連れ去ってしまいます。

湖畔で白鳥を見つけ弓で撃とうとする王子
白鳥たちを守るオデット
白鳥達
大きい白鳥:藤井あずさ 山本阿也
小さい白鳥:腰島千佳 井澤照予 石田絢子 中川奈緒

●第3幕
 お城の広間で華麗なる舞踏会が始ります。客人が迎えられ、スペイン・イタリア・ハンガリー・ポーランド・ロシア各国より選ばれた美しい5人の花嫁候補達が踊りますが王子は心を動かされません。
 そこへ、新しい来客を告げるファンファーレと共に、貴族に扮したロットバルトが娘のオディール(黒鳥)を伴なって登場します。
 王子は、オディールがオデットにあまりに似ているので、オデットがやって来てくれたものと勘違いしてしまいます。オデットが白鳥の姿で窓辺に現れて警告するのですが王子は気付かず、オディールとパ・ド・ドゥを踊り、愛を誓い花嫁にすると約束してしまうのです。その瞬間、ロットバルトとオディールの高笑いが城中に響き渡ります。我に返った王子は、悪魔にだまされたことに気付きあわてて愛するオデットの湖へと城を飛びだします。

舞踏会への入場
スペイン(石田絢子)・イタリア(大西理絵)・ハンガリー(吉田ルリ子)・ポーランド(藤井あずさ)・ロシア(笠井あきこ)各国より選ばれた花嫁候補が登場。
5人の花嫁候補とオデットを待つ王子。
王子を誘惑するオディール:原美香
王子は、オディールに愛を誓い花嫁にすると約束してしまう。
白鳥の姿になって窓辺に現れたオデット:水野宏子

●第4幕
 湖のほとりで白鳥の娘達がオデットの帰りを待ちわびていました。そこへ絶望したオデットがもどり王子の心変わりを告げたのです。白鳥達は、悲しい運命を思い打ちひしがれて踊ります。そこに駆けつけた王子は、自分の過ちをあやまり、再び愛を誓うのです。オデットは王子を許し、二人はつかの間の喜びをかわすのですが、それを見たロットバルトは二人を引き裂こうとします。
 進退きわまった二人は湖に身を投げてしまうのです。二人の真実の愛を目の当たりにした白鳥達は、ロットバルトに猛然とたち向い、ついに死に追いやります。
 そして、オデットと王子は永遠の愛の世界で硬く結ばれたのでした。

裏切りを知り悲しみに打ちひしがれるオデットと白鳥たち
王子は、自分の過ちをあやまり再び愛を誓う。
二人は永遠の愛を求めて湖に身を投げる
白鳥とちとの別れの場面。
オデットと王子は永遠の愛の世界で硬く結ばるのでした。